今週のお題「餅」
12月も暮れが近づくと
親戚が集まって薪ストーブで
蒸した米をついて丸餅や角餅作ってた
出来たてのお餅は
ご飯とは似て非なる不思議な味がした
木箱に並んでいく餅をワクワクして見てた
子供だった私は見るもの全てが楽しかった
ストーブで燃える薪の匂いも好きだった
落ち着きのない私はすぐ何でも触ろうとする
触っては壊すのがいつもの流れ
手のかかりすぎる子だった
露骨に避けられたりはしないけど
他の子供との扱いの差に気づかないほど
鈍感ではなかった
目に見えない距離を感じた頃から
行かなくなった
あれから数十年
未だに餅はついてるのかな
実家に寄りつかない私を
親戚は良く思ってない
まともな生活してない私を
心配する人はいない
もう死んだもんだと思ってくれていい
近くにいる親戚すら
会うこともない
会う気もないし
蔑まれるなら会わない方がいい
好きに生きてきた
家庭は作らなかった
不幸でもない
幸せでもない
ただ生きてる
餅の話どこ行った?